毛周期とは？脱毛に関係ない？調べ方・部位別ベストな周期一覧【医師監修】

実は脱毛と毛周期は密接な関係があります。

毛周期には成長期・退行期・休止期があるのですが、この中で高い脱毛効果を得られるのは「成長期の毛」だけだからです。

回数さえこなせば効果が出るだろうと、毛周期を無視して脱毛すると効果が下がったり、肌トラブルを起こしたりする可能性があります。

つまり脱毛効果を最大限に引き出したいなら毛周期を理解し、毛周期に合った間隔で脱毛する必要があるのです！

※掲載しているクリニックはミツケル編集部独自調査の元でランキング付けしています。掲載しているクリニックについては、医師監修の対象外となります。

毛周期とは？わかりやすく説明【図解付】

毛周期とは、毛が生え変わる周期（サイクル）を指し、「成長初期」→「成長後期」→「退行期」→「休止期」の4段階で構成されます。

成長初期と成長後期では毛が積極的に成長し、退行期に入ると成長が止まり、休止期に入ると自然に抜け落ちます。

髪の毛やまつげが自然と抜けるのは、成長期を終えた毛が休止期に入るためです。

毛周期によって人間の体毛は日々生え変わっているのですが、この周期は脱毛にも深く関係します。

なぜなら毛周期のうち、脱毛に最適なのは「成長期」だけだからです。退行期と休止期に脱毛を受けてもほとんど効果がありません。

成長期【毛が毛乳頭から栄養を受けて成長する時期】

成長期の脱毛効果について

成長期のムダ毛は黒い色素（メラニン）が濃いので、もっとも脱毛に適しています。

脱毛は機械から照射されるレーザー（またはフラッシュ）が、ムダ毛に含まれるメラニンに反応し、熱が生じる仕組みを利用します。

つまり脱毛にはメラニンが必要不可欠なわけですが、成長期は毛乳頭からの養分で毛母細胞が活発に活動するため毛のメラニンが濃いです。

メラニンが濃いとレーザーなどが強く反応し、毛の生産工場である毛乳頭までしっかりと熱が届くので脱毛に最適なのです。

退行期【毛の成長が止まり、毛穴から抜け落ちる準備を始める時期】

退行期の脱毛効果について

退行期のムダ毛は黒い色素（メラニン）が薄いので、脱毛に適しません。

退行期は毛母細胞の分裂スピードが遅くなり、ムダ毛が毛穴から離れて抜け落ちる準備を始める期間です。

毛母細胞が活発じゃなくなるとメラニンが薄くなるので、脱毛機から照射されるレーザー（またはフラッシュ）の反応が悪くなります。毛の製造元である毛乳頭へ熱がしっかり届かないので、退行期は脱毛に適さないのです。

休止期【毛が毛根から完全に抜け落ちる時期】

休止期の脱毛効果について

休止期のムダ毛はメラニンが薄く、根が毛乳頭と完全に離れているので脱毛にもっとも適しません。

退行期は毛が完全に抜け落ちて、毛穴がお休みする期間です。

メラニンが薄く、根が毛乳頭と離れているので脱毛機から照射されるレーザー（またはフラッシュ）がほとんど反応しません。毛の製造元である毛乳頭へ熱が届かないので、休止期は脱毛に適さないのです。

毛周期の調べ方・見分ける方法は？【正確に調べる方法はなし】

毛周期のうち脱毛効果があるのは成長期の毛だけなので、「成長期を狙って脱毛を受けたい」と思いますよね。

私自身も毛周期の見分け方を調べた経験があるのですが…残念ながら毛周期を完全に見分ける方法はありません。

更に言うと成長期を狙って1回や2回で脱毛を終わらせることもできないです。

なぜ毛周期は見分けられないのか、理由を2つ紹介しますね。

成長期の毛は正確には見分けられないですし、毛の状態を見ても判別できないです。

ムダ毛は同じ部位でもあっちは成長期、こっちは退行期…とバラバラに入り乱れています。

おまけに見た目でも判別できないので、成長期の毛を見分けようにも見分けられないのです。

成長期の割合はムダ毛全体の20％ほど

成長期の割合はムダ毛全体の約10～15％で、最大でも約20％です。

大部分は退行期と休止期が占めます。

つまり1回の脱毛でアプローチできるムダ毛は最大でも20％ほどなので、どうやっても脱毛は1回や2回では終わらないのです。

だいたいですが医療脱毛なら5～8回、脱毛サロンなら12～18回の回数が必要になります。

「顔・VIO・脇・鼻毛・足」部位別の毛周期一覧表【女性向け】

毛周期の期間は毛が濃い部位ほど長く、薄い部位ほど短いのが特徴です。

部位	成長期の期間	退行期と 休止期の期間
頭髪	2～6年	3～4ヶ月
顔	1～2ヶ月	2ヶ月
腕	3～4ケ月	3～4ケ月
ワキ	3～5ケ月	3～5ケ月
VIO	1～2年	1年
ヒザ下	4～5ヶ月	4～5ヶ月
ヒザ上	3～4ヶ月	3～4ヶ月

引用元：よくわかる医療脱毛

たとえばワキであれば3～5ケ月の成長期を経て成長が止まり、3～5ケ月の退行期・休止期が終わると再び毛が生える…を繰り返し続けます。　

VIOやワキ…毛周期が長いので脱毛期間も長くなる

毛が濃い部位（VIOやワキ）は脱毛期間が長くなる傾向があります。

他の部位と比べてVIOやワキは生え変わりの周期が長いです。腕や足と比べると期間の差が2倍以上あります。

周期が長いと他の部位がツルツルになる頃に、長く眠っていた毛がひょっこり生えてきたりするので、脱毛期間が長くなるのです。

足や腕…毛周期が短いので効果が出やすい

比較的毛が薄い部位（足や腕）は効果が出やすく、脱毛期間も短い傾向があります。

腕や足は生え変わりの周期が短いので、長く眠っている毛が少ないです。眠っている毛が少ない＝脱毛がサクサク進みやすいのです。

「顔（ヒゲ）・VIO・腕・足」部位別の毛周期一覧表【男性向け】

男性の場合、毛の成長期と休止期の平均は以下の通りです。

部位	成長期	休止期
頭髪	2年～6年	3～4か月
顔（ヒゲ）	4か月～1年	2～3か月
口ひげ	4か月	1～2か月
顎ひげ	1年	2～3か月
腕	3～4か月	4～5か月
足	4か月	6か月
VIO（陰毛）	1～2年	1～1年半
わき	3～5か月	3～5か月

毛周期に合わせた脱毛のベストな間隔【脱毛感覚をあけすぎると効果がない？】

光脱毛・医療脱毛ともに、成長期の毛が生え揃ったタイミングの1～3ヶ月間隔で脱毛するのがおすすめです。

蓄熱式（SHR）の脱毛機器を使用しているサロン・クリニックなら、理論上2週間に1回の脱毛が可能です。

短い間隔で脱毛が可能ですが、照射パワーは弱めなので脱毛効果を実感するためには、ある程度の回数が必要になります。

なお、ムダ毛の状態は毛穴1つ1つバラバラなので、成長期だけを狙って脱毛はできないので注意！

毛の量が少なくなってきたら、期間を4ヶ月ペースに落とすなど毛が生えそろうタイミングで脱毛すると効果が高まります。

1番効率よく脱毛するには「成長期の毛が生え揃っているであろうタイミングを狙う」がオススメなのです。

毛周期に合ったベストな脱毛間隔について詳しく紹介しますね。

毛周期に合わせて1～3ヶ月に1回照射する

成長期の毛が1番多く生え揃ったタイミングを狙うには、毛周期に合わせて1～3ヶ月間隔で脱毛するのがベストです。

なぜ1～3ヶ月間隔をオススメするのか説明する前に、まずは「部位別の毛周期に合った脱毛間隔」をご覧ください。

部位	毛周期に合った脱毛間隔
ワキ	2か月～3か月
VIOライン	1か月半～2か月
顔	1～2か月
太もも	1か月半～2か月
ヒザ下	1か月半～2か月

参考元：クレアクリニック

毛が生え変わる周期は部位によって異なるので、ベストな脱毛間隔も部位によって異なります。たとえば足は2ヶ月おき、VIOは3ヶ月おきとかです。

部位に合わせて脱毛するのが1番効果は高いのですが…複数箇所を脱毛するとなると「今日は顔で、1ヶ月後に足で、2ヶ月後はVIOで…」と何度も何度も来店しないといけなくなります。

手間も時間もかかり大変なので、各部位の間をとって1～3ヶ月間隔で脱毛を進めていくのです。

毛が薄く生えにくくなったら間隔を空けると効果的

脱毛回数を重ねてムダ毛が薄く生えにくくなってきたら、脱毛の間隔をあけるとより効果的です。

たとえば毛がたくさん生えてくる間は1.5～2ヶ月間隔、毛が薄くなってきたら3ヶ月間隔、毛がまばらになってきたら4ヶ月間隔…と少しずつ間隔を空けるイメージです。

脱毛が進むと徐々に生え変わりの周期が長いムダ毛が残るようになります。

薄くなってきたら脱毛間隔を空けた方が、周期が長いムダ毛にもしっかりアプローチできるので、「徐々に間隔を空ける」がオススメなのです。

途中で間隔が空いてしまっても脱毛効果は下がらない

途中で間隔が空いてしまったとしても脱毛効果は下がらないので安心してください。

仕事などの都合で通えなくなると「あれ？効果がなくなった？」と感じる方が多いですが、実際はまだ処理できていない毛穴から毛が生えてきただけです。

たとえば3回目の脱毛からしばらく通えなかったとしましょう。

3回の脱毛ではまだまだ皮膚の下に処理できてない毛穴がたくさんあります。

しばらく通えていないと、この皮膚の下にある処理できていない毛穴から毛が生えてくるので、効果がなくなったと錯覚しやすいのです。

毛周期が乱れる原因は？【主な原因は「自己処理」「生活習慣の乱れ」の2つ】

脱毛効果と深い関係がある毛周期ですが、普段の何気ない行動が原因で毛周期は乱れてしまいます。

毛周期が乱れると脱毛効果が下がる原因になるので注意が必要です。

毛周期が乱れる原因を詳しく紹介するので、なるべく注意して過ごしてみてください。

原因1.毛抜きによる自己処理

毛抜きでムダ毛を抜くと毛周期が乱れてしまうので絶対にやめましょう。

脱毛機が照射ターゲットにしているのはムダ毛の黒い色素（メラニン）です。毛抜きで毛根ごとムダ毛を抜いてしまうと、照射ターゲットがなくなるので脱毛機が反応できなくなります。

毛周期が乱れてしばらくの間は脱毛効果が著しく低下してしまうので、毛抜きの使用は厳禁なのです。

原因2.ホルモンバランスの乱れ

不規則な生活習慣やストレスによってホルモンバランスが乱れると、毛周期も乱れてしまいます。

毛周期が乱れると脱毛効果が下がってしまうので、ホルモンバランスの乱れには注意してください。

「脱毛に毛周期は関係ない」は嘘？医療レーザー脱毛・エステ脱毛との関係を解説！

脱毛にはどうしてもある程度の回数と期間がかかりますが、なるべく早くツルツルになる脱毛方法ならあります。

脱毛には「医療脱毛」と「サロン脱毛」の2つがあるのですが、実は回数と効果の面で大きな違いがあるんですよ。もしなるべく早く脱毛完了したいと思っているなら医療脱毛をオススメします。

医療脱毛とサロン脱毛の違いと選び方をザッと紹介しますね。

「サロン脱毛は悪い！医療脱毛は良い！」と言いたいのではありません。

医療脱毛とサロン脱毛、どちらにもメリット・デメリットがあるので目的に合わせて選んで欲しいのです。

医療脱毛…脱毛完了までは平均5～8回（1年～1年半）

医療脱毛では高出力のレーザーで、1回1回しっかりと毛の製造元を破壊します。

パワフルなので効果実感が早く、最短ルートで脱毛完了できるのが特徴です。

サロン脱毛…脱毛完了までは平均12～18回（1年半～2年）

サロン脱毛はとにかく痛みが少ないです。

医療脱毛と比べると回数と期間は多く必要になりますが、痛みの少なさ重視ならサロン脱毛をぜひ検討してくださいね。

蓄熱式（SHR）なら毛周期を無視して脱毛できるって本当？

脱毛は毛周期に合わせて1～3ヶ月間隔がベストですが、最近は「2週間に1回脱毛可能」や「毛周期に関係なく脱毛可能」などの広告をよく見かけますよね。

実は蓄熱式（SHR）の脱毛機であれば毛周期に関係なく脱毛可能なのですが…いくつか注意点もあります。

蓄熱式機種での脱毛を検討している方に知って欲しい3つの注意点をお伝えしますね。

蓄熱式は理論上だと2週間に1回脱毛できるのは本当

蓄熱式の脱毛機は理論上だと2週間に1回脱毛可能と言えます。

蓄熱式は熱による肌ダメージが少ない脱毛方法なので、2週間に1回の脱毛しても肌トラブルリスクが低いからです。

脱毛方法	蓄熱式 （SHR）	その他の 脱毛方式
毛周期との関係	毛周期に関係なく 脱毛可能	毛周期に 合わせて脱毛
脱毛間隔	最短2週間に1回	1～3ヶ月に1回
脱毛方法	弱い弱い出力を 繰り返し連続照射	強い出力を 1発で照射
肌トラブルリスク	低い	毛周期を無視 すると高い

毛周期に効果が左右されるのは蓄熱式も他脱毛方法も同じ

蓄熱式（SHR）も効果が毛周期に左右されるのは他脱毛方式と同じと言えます。

まず一般的に言われている蓄熱式と、その他脱毛方式の違いをご覧ください。

脱毛方法	蓄熱式 （SHR）	その他の 脱毛方式
毛周期との関係	毛周期に関係なく 脱毛可能	毛周期に 合わせて脱毛
ターゲット	バルジ領域 （または毛包）	毛乳頭 （毛母細胞）
メラニン（黒い色素） の必要性	不要	必要

蓄熱式はバルジ領域（または毛包）がターゲットなので、「メラニンに効果が左右されない＝毛周期に関係なく脱毛できる」としている脱毛店もあります。

ですが1つ矛盾があります。実は蓄熱式もその他の脱毛方式と同様に、メラニンがほぼない白髪は脱毛できません。

メラニンに効果が左右されないのであれば白髪だって脱毛できるはずなのにできないのです。

（※）蓄熱式は新しい脱毛方法なので今後情報が変わる可能性があります。新情報が入り次第追記しますね。

現状では「蓄熱式なら2週間に1回で高い効果がある」とは言い切れない

蓄熱式（SHR）なら理論上だと2週間に1回脱毛できますが、高い効果があるとは言い切れません。

蓄熱式もメラニンに反応して脱毛する仕組みは他脱毛方法と同じです。

メラニンが薄い退行期と休止期は効果が低いので、メラニンが濃い成長期の毛を狙うために毛周期に合わせて脱毛する必要があります。

つまり2週間に1回脱毛はできるものの、毛周期に合わせて脱毛しないと効果が落ちる恐れがあるのです。

（※）蓄熱式の脱毛間隔はクリニックやサロンで大きく意見が分かれます。

これまでの脱毛方法はメラニンを介して毛乳頭や毛根をしっかり熱照射して破壊するものでした。従ってしっかり毛根まで生えている成長期の毛のみに効果があったわけです。

しかし蓄熱式の場合メラニンを介した毛乳頭や毛根をターゲットにする脱毛法ではないので毛周期に関係なく脱毛ができるようになりました。

引用元：大山皮膚科

従来式と脱毛方法が異なる蓄熱式脱毛（メディオスターNeXT PROなど）であれば、毛周期に関係なく脱毛できると記載している脱毛クリニックもあります。

しかし蓄熱式脱毛であっても、毛のメラニンに反応して脱毛する点は従来式と同じ。完全に毛周期を無視して脱毛するのは難しいと言えるでしょう。

引用元：広尾プライム皮膚科

「毛周期は何ヶ月？」など疑問への回答Q&A

【まとめ】毛周期を理解して効率の良い脱毛を始めよう！

脱毛で大事なのはある程度の長期戦を覚悟することです。

どんな脱毛方法であっても脱毛完了までには1～3年かかるので、短期集中で回数だけこなしても結局ムダ毛は残ってしまいます。

無理やり早く終わらせても結局は後から回数を追加するハメになるので、毛周期に合わせてしっかり通うのが1番効率的です。

ベストな脱毛間隔	1～3ヶ月に1回
毛周期を 見分ける方法	確実な方法はない
毛周期無視で 脱毛する方法	基本的にない （蓄熱式含む）
1回で脱毛完了 する方法	絶対にない
毛周期の期間	濃い部位は長く、 薄い部位は短い （部位による）
脱毛完了に 必要な回数	・医療脱毛なら5～8回 ・サロン脱毛なら12～18回
脱毛完了に 必要な期間	・医療脱毛なら1年～1年半 ・サロン脱毛なら1年半～2年

「こんなに時間がかかるんだ…面倒くさい」と思うかもしれませんが、大体3～6ヶ月で自己処理の頻度はガクッと減ります。

毎日自己処理していたのが1週間に1回、1ヶ月に1回、2ヶ月に1回…とドンドン減っていきます。

完璧に脱毛完了する前から自己処理はかなり楽になるので、楽しみにしていてくださいね。